公益財団法人 久留米絣技術保存会について

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公益財団法人久留米絣技術保存会

 

重要無形文化財久留米絣の指定要件である「わざ」の恒久的保存と技術伝承をおもな目的とする事業をおこなうために、国及び県の補助金を受け、関係市町村及び各位の協力を得て「財団法人久留米絣技術保存会」が昭和35年に設立されました。その後平成24年に法人法の改正に伴い「公益財団法人久留米絣技術保存会」へ名称を変更しました。
保存会は事務局を久留米市文化財保護課内に設け、保持者会と一体になって、文化庁や他の関係機関との調整にあたります。
また、学識経験者、久留米絣協同組合代表などで構成される制作委員会、検査委員会、選考委員会の各委員を委嘱し、各種事業を遂行しています。

久留米絣の反物

事業内容

技術者等養成研修事業

  • 保持者会員の技術研鑽のため、作品制作による研修を実施しています。
  • 保持者会の推薦を受けた3年以上の経験者から研修生を募集し、後継者を育成しています。応募者は選考委員会の審査を経て研修生となり、5年の技能課程を修了後に、同委の認定を受けて「重要無形文化財久留米絣技術保持者会」会員として推挙されます。

品質管理事業

  • 制作委員会は、保持者が作成した当該年度の作品のデザインに対して、重要無形文化財としての適否の検討を行い、制作実施を決定します。
  • 検査委員会は、各制作現場に出向いて制作過程を検査する中間検査を実施します。また、織り上がった作品について、指定要件を満たすことを厳正に検査し、合格した作品については合格証、検査証紙を貼付し、格付け印で契印して、技術の維持向上に努めています。
検査証紙

検査証紙

合格印

合格印

重要無形文化財証紙

重要無形文化財証紙

その他の事業

  • 歴史やデザインの参考にするための資料の蒐集と調査
  • 作品の展示会の開催
  • 原材料の確保についての支援
新作展の様子

技術伝承のための取り組み

公益財団法人久留米絣技術保存会では、江戸時代から現代に至る様々な久留米絣関連資料を収集し、保存・管理しています。着物・反物・布団地を中心とした保存資料は1,500点を超え、台帳で管理するとともに、現在は画像データとしての整理のため、写真撮影を進めています。これらの資料は、久留米絣の技術や意匠の変遷を知る上で貴重であり、展示会での紹介や各種資料等への掲載などの活用を行っています。また、研究者や研究機関による資料調査への対応や、展示会等への資料の貸出しにも対応しています。